おもちの日記

不妊治療の振り返り、現在の育児のこと、趣味のことを綴ります

不妊治療16:排卵フォロー周期

2つ目のクリニックの初診

1つ目のクリニックへの最後の通院から1か月弱ほど空いて、2つ目のクリニックへの通院が始まりました。

はじめての診察は平日でしたので、有休をとって受診しました。

細かいことは大分忘れてしまいましたが、まず待合室の広さにびっくりしました。こんなみなとみらいの一等地に、ただ待つためだけの場所にこれだけ広い面積を確保できるなんて、贅沢だなあと思いました。ですが、前のクリニックのぎゅうぎゅう詰めで殺伐とした待合室を思えば、こちらの方が悲壮感が薄れてゆったりした気持ちで待てるので、通院自体が嫌になってしまっていた私には必要なことかもしれないと思いました。

血液検査等は前のクリニックのものを使い回してもらい、新規で受けたのは甲状腺機能の検査くらいだったと思います。採血は今までで一番痛くなく、感動したのを覚えています。こちらのクリニックでは、ほぼ毎回採血してもらいましたが、毎回痛くありませんでした。

初診はあっさりと終わったと思います。これまでの治療の内容と、ERA検査をしたい旨を先生にしました。こちらのクリニックは担当医制になっており、私の通院時間帯の希望から、恐らく初診とは異なる先生が担当医になると思うので、次回生理3日目に通院して、担当医の先生と相談して治療方針を決めるよう勧められて終わりました。

 

排卵フォロー周期

初診の後、生理3日目が確か出張で通院できず、4日目に通院しました。私は、当時その5か月前に採卵をしていたこともあり、まずはじめの周期は遺残卵胞を無くすために使うことになりました。そういった周期を排卵フォロー周期と呼んでいるようでした。この周期は、排卵までは特に何もせず、排卵直前にスプレキュアを鼻から吸い込んで、その次の日から12日間、毎日プラノバールを飲んで次の生理が始まるのを待つ、というものでした。前のクリニックでは、採卵前は毎日スプレキュアを吸い込んでいたのに、こちらのクリニックでは排卵のときしか吸わないことにショックを受けたのを覚えています。プラノバールで具合の悪くなる方もいるそうですが、幸い私は特にダメージを受けることなく過ごすことができました。

確か、排卵直前を確認してもらう診察で、はじめて担当医の先生に会うことができました。先生からは、これまで胚盤胞の移植が多かったので、まずはこちらのクリニックの推している初期胚の移植を試してみるよう勧められました。それでダメなら、また排卵フォロー周期を挟んで、その次の周期で採卵とERAの検査をして、胚盤胞の凍結を目指してはどうかということでした。ERAの検査は排卵から5日目に内膜を採取するので、その周期は移植することができないということでした。まずはこちらのクリニックの得意なやり方を試してみるのも良いと思い、先生の提案を受け入れました。

 

会社を早退しての通院

こちらのクリニックは、そこまで夜遅くまではやっていませんでしたので、毎回会社を早退して通院することになりました。

直属の上司とは年に数回個室で面談する機会があり、その度に不妊治療中であることは伝えていましたが、上司以外の普段一緒に仕事をする人々には、相変わらず治療中であることは伝えていませんでした。

ですが、この頃には突然の休暇・早退で周りの方々に迷惑をかけてしまうことによる精神的苦痛は大分薄くなっていました。

仕事が前年度ほど忙しくなくなってきていたことも理由の1つではあると思いますが、同じ部署のちょくちょく会社を休まれている管理職の方を見ていて、1つの考えに至ったことも影響していると思います。

その方の休みが長くなってしまったときは他の人がサポートし、その方がまた出社したときはサポートしてくれた人に謝罪しつつ元の仕事を引き継いで、ただ淡々と働いていらっしゃいました。私はその方が何の病を患っているのか知りませんが、迷惑だからこの部署からいなくなれ、とは思いませんし、そのようなことを言うような人も部署にはいません。

不妊治療は、少なくとも当時健康保険が適用されていなかったとはいえ、医療行為です。医療行為を受けるために通院が必要で、そのために休暇や遅出早退をするという点において、少なくとも会社にとっては、不妊治療も他の病気と同じなのではないかと思うようになりました。

私が、もし、見た目からはわからない何か有名な重い病気を患っていたとして、職場の人に話すだろうか、と考えたとき、恐らく、わざわざ病名や症状を話さないだろうなあと思いました。

だから、わざわざ自分が不妊治療中であることを宣言する必要もないし、不妊治療クリニックへの通院のために早退が必要なら、「通院のため」とだけ言えばよく、「不妊治療クリニックへの通院のため」と言う必要はないのだという結論に達しました。