おもちの日記

不妊治療の振り返り、現在の育児のこと、趣味のことを綴ります

不妊治療20:2回目の転院

通算で3回目の採卵、6回目の移植の後、私達夫婦は、男性不妊専門のクリニックを受診しました。そこで夫の男性不妊を詳細に検査していただいたところ、箸にも棒にも掛からぬわけではないということがわかり、先生から不妊治療継続のGoサインを得ることができました。選別精子を用いた通算4回目の採卵に向けて、夫がサプリや薬を飲んだり生活習慣を改めたりし始めている一方で、私はレディースクリニックを転院し、3つ目のクリニックに通い始めることになりました。

男性不妊のクリニックでの検査により、精子のDNA損傷度合い以外に新たにわかったことが、もう1つありました。それは、耐凍性能がないということでした。夫の精子を一旦凍結した後に再度解凍すると、ほとんど復活しないということがわかったのです。

耐凍性能がないということは、採卵当日に男性不妊のクリニックで採精し、良好精子を選別してもらって、選別完了次第レディースクリニックに運ぶことが必要になります。確か、1時間くらいの距離ならOKということでしたが、この男性不妊のクリニックが秋葉原、当時私が通っていたレディースクリニックがみなとみらいにあり、電車だとギリギリアウトということがわかりました。車なら辛うじて間に合いそうでしたが、焦り運転で事故を起こすのも賢明ではありません。ここまできたら、鮮度が命の精子をできるだけ良い状態で持ち込み、万全を期して顕微授精に臨みたいと思い、連携している近くのレディースクリニックを紹介してもらいました。

男性不妊のクリニックの先生から紹介いただいたレディースクリニックは2つありました。当時私の通っていたクリニックの名前をお伝えしていたからなのかどうかはわかりませんが、どちらも同じナチュラル志向のクリニックでした。どちらも自宅や職場からは1時間半以上かかりますが、この頃には私の社会人としての感覚はすでに麻痺しており、会社を早退しての通院には慣れていましたので、後は腹をくくるだけでした。比較的通い易い場所にあるということで、神田駅の近くにある、院長先生が親しみ易い雰囲気であることで有名なクリニックを選びました。

 

2つ目のクリニックには、最後の採卵、移植の後、転院するまでの間に、2回通院しました。2回目の通院の際には、もう転院を決めていたのですが、最後の採卵で2個採れていたので、もう1つの胚がどうなったのか、念のため確認したいと思い受診しました。採卵後、何度か受診しているのにもう1つの胚に言及されることがなかったので、そんな気はしていましたが、やはり凍結できるまで育たなかったということでした。また、その際、担当医の先生もちょうど辞められるというお話があり、未練なくやめることができました。

結果として、2つ目のクリニックでは、1回の採卵、1回の移植で終わりました。 

 

結局、自宅からは大分遠いクリニックに通うことになってしまいました。この距離を通えるのであれば、クリニックの選択肢は随分広がるので、最初から夫婦揃って診てもらえるクリニックにしておけばよかったと、今振り返ると思います。不妊かどうか調べるだけ、と思っていた、1つ目のクリニックの初診を思い返すと、随分遠いところまで来てしまったなあ、と当時はただ感慨にふけっていました。